突き指(指の関節捻挫・靭帯損傷)

こんな症状でお困りではありませんか?

ボールが指先に当たったり、転んで手をついたりしてから、指の関節が腫れている
指の第二関節(真ん中の関節)が太くなり、曲げ伸ばしをすると痛みが出る
数週間たっても、指の腫れや熱っぽさ、触れたときの痛みが引かない
物を握る・つかむ動作が不安で、指をかばって使っている
「ただの突き指」と思って様子を見ていたら、指が以前より太く、曲げにくくなってきた

突き指は、バスケットボールやバレーボールなどの球技、転倒時に手をついたときなど、指先から根元に向かう強い力や、指が反らされる力が加わることで起こる指のケガの総称です。医学的な病名ではなく、指の関節の捻挫(靭帯や関節包の損傷)を中心に、腱の損傷や、場合によっては骨折・脱臼まで含まれることがあります。なかでも多いのが、指の真ん中にある関節(PIP関節)の捻挫で、「よくあるケガだから」と我慢しているうちに、腫れや曲げにくさが長引いてしまうケースが少なくありません。

要町駅近リカラダ整骨院では、突き指の症状に対し、まず受傷の状況や腫れ方、関節の安定性などを丁寧に確認します。骨折や脱臼が疑われる場合は医療機関での検査をご案内したうえで、状態に応じたテーピングなどによる保護、手のひらや前腕の筋肉の緊張を緩める徒手療法、痛みの出ない範囲での動かし方の指導まで、総合的にサポートしています。

突き指で考えられる背景

■ 指先から加わる強い力による、関節まわりの組織のダメージ

指の関節は、手のひら側の「掌側板(しょうそくばん)」、左右の側副靭帯、関節を包む関節包などによって支えられています。指先に強い力が加わって関節が反らされたりひねられたりすると、これらの組織が引き伸ばされたり、部分的に傷ついたりすることがあり、これが突き指の代表的な状態と考えられています。

■ 腫れや炎症が続くことによる関節のこわばり

受傷後は、ケガをした部位を守るために腫れや炎症が起こります。この腫れが長く続くと、関節の動きが悪くなり、曲げ伸ばしのたびに痛みやつっぱり感が出やすくなります。突き指では、痛みが落ち着いたあとも関節の太さやこわばりが残ることがあり、経過には個人差があります。

■ 骨折や腱の損傷など、見逃されやすいケースもある

「突き指」と自己判断されていても、実際には小さな骨折や脱臼、指先の関節を伸ばす腱の損傷(いわゆるマレット指)が隠れていることがあります。指の変形がある、指先を自分の力で伸ばせない、強い腫れや内出血がある、といった場合は、まず整形外科などの医療機関で検査を受けることが大切です。

■ 受傷後の対応や、指をかばう動作による負担

突き指をしたとき、指を引っ張ったり、無理に曲げ伸ばししたり、強く揉んだりすると、傷ついた組織にさらに負担をかけてしまうことがあります。一方で、動かさずに固定しすぎると関節が固まりやすくなります。また、痛みをかばって手の使い方が偏ると、手首や前腕の筋肉が過度に緊張し、回復の妨げになることもあります。

■ 「突き指だから大丈夫」と放置してしまうこと

突き指は身近なケガだからこそ、腫れや痛みが残っていてもそのまま使い続けてしまうことがあります。しかし、指の関節は動かさない期間が長くなると硬くなりやすい一方、骨折や脱臼などを見逃したまま無理に動かすことも避けなければなりません。ケガの程度を見極めながら、保護と適切な動きの両方を考えることが大切です。

院長の経験から ~バレーボールで中指を突き指し、腫れと曲げにくさが続いていた30代男性~

趣味の社会人バレーボールで右手の中指にボールが当たり、「2週間ほど経っても第二関節の腫れが引かず、握ると痛みが走る。湿布をして様子を見ていたが、このまま練習に復帰してよいか不安」というご相談をいただきました。

ご来院前に整形外科を受診されており、骨折はないとの診断を受けていらっしゃいました。お身体の状態を確認させていただくと、中指の第二関節の手のひら側に圧痛と腫れがあり、曲げ伸ばしの角度にも左右差が見られました。さらに、痛みをかばうようにボールを受けておられたため、手のひらから前腕にかけての筋肉にも緊張が見られました。

要町駅近リカラダ整骨院では、まず腫れの状態に合わせて、隣の指と一緒に保護するテーピングを行いながら、痛みの出ない範囲で関節を動かしていただく方法をお伝えしました。あわせて、手のひらや前腕の緊張を緩める徒手療法を行い、ボールを受けるときの指の形や、練習に復帰する際のテーピングの巻き方、復帰の目安もご説明しました。

週1回ほどのペースで通っていただく中で、3週間ほど経過した頃には「腫れが目立たなくなった」「曲げ伸ばしが楽になった」と実感されるようになり、テーピングで保護しながら練習に復帰されました。関節の太さが落ち着くまでにはもう少し時間がかかることもお伝えし、その後も無理のない範囲でのケアを続けていただいています。

ひとりで悩まないでくださいね

突き指は、「よくあるケガ」「そのうち良くなるだろう」と、自己判断で済ませてしまいがちな症状です。しかし、適切な対応をしないまま過ごしていると、関節の腫れや曲げにくさが長引いたり、握る動作に不安が残ったり、同じ指を何度も突き指してしまったりすることがあります。

また、痛む指をかばって使い続けることで、手首や前腕、さらには肩や首にまで新たな負担がかかってしまうこともあります。

「早く部活や練習に復帰したい」「仕事で指を使うので、気にせず動かしたい」「指輪が入らなくなったのが気になる」——そのような想いを、突き指のためにあきらめてほしくありません。

要町駅近リカラダ整骨院では、お一人おひとりの競技や仕事、生活の場面に耳を傾け、指を安心して使える状態を無理なく取り戻せるよう全力でサポートいたします。なお、指の変形や強い腫れ、激しい痛みがある場合は、まず医療機関での検査をおすすめしています。指の腫れや曲げ伸ばしの痛みでお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

突き指でお悩みの方へ

― 医学的エビデンスに基づいた施術の考え方 ―

突き指のうち、指の真ん中の関節(近位指節間関節:PIP関節)が反らされて起こるケガは、医学的には「過伸展損傷(掌側板損傷)」などの関節捻挫として研究が進められています。骨折・脱臼・腱の断裂が疑われる場合の判断は医療機関が担う領域である一方、骨折を伴わない安定した関節捻挫については、固定の方法や期間、隣の指と一緒に保護しながら早めに動かす方法などを比較したランダム化比較試験が、複数報告されています。

当院では、このような研究知見もふまえ、医療機関での検査結果を尊重しながら、テーピングなどによる適切な保護と、手指・前腕の緊張緩和、動かし方の指導を組み合わせた施術を中心に対応しています。

■ 保存的なアプローチは、突き指にどう関わるのか?

突き指(PIP関節の過伸展損傷)に対する保存的な管理については、システマティックレビューやランダム化比較試験で、固定の方法や期間などが比較検討されています。

① 突き指(PIP関節の過伸展損傷)に対する保存的な管理を検証したシステマティックレビュー

Conservative interventions for treating hyperextension injuries of the proximal interphalangeal joints of the fingers

掲載誌(発行年)・著者:Cochrane Database of Systematic Reviews(2013)/Chalmer J, Blakeway M, Adams Z, Milan SJ./システマティックレビュー/エビデンスレベルI

PIP関節の過伸展損傷に対する保存的な管理を比較したランダム化比較試験3件(合計366名)をまとめたレビューです。固定(動かさない)、保護しながら動かす、制限なく動かす、といった方法が比較されていましたが、固定の必要性や範囲・期間を明確に示せるだけの十分な根拠は、現時点では得られていないと結論づけられています。一律の方法ではなく、損傷の程度に応じて判断することの大切さがうかがえます。

② 突き指に対する「隣の指と一緒に保護する方法」と「アルミ製装具での固定」を比較したランダム化比較試験

Management of proximal interphalangeal joint hyperextension injuries: a randomized controlled trial

掲載誌(発行年)・著者:Journal of Hand Surgery(American Volume)(2014)/Paschos NK, Abuhemoud K, Gantsos A, Mitsionis GI, Georgoulis AD./ランダム化比較試験(RCT)/エビデンスレベルII

骨折を伴わないPIP関節の過伸展損傷の患者121名を、隣の指と一緒に1週間保護するグループと、アルミ製の装具で1週間固定するグループに分けて比較した研究です。両グループの成績は同程度で、完全に回復した方では、隣の指と一緒に保護する方法のほうが、関節の動きの回復や腫れ・痛みの引きが早かったと報告されています。また、成人よりも子どものほうが経過が良い傾向も示されています。

③ 不安定な掌側板損傷に対する、手術と保存的な管理を比較したランダム化比較試験

A prospective randomized study of conservative versus surgical treatment of unstable palmar plate disruption in the proximal interphalangeal finger joint

掲載誌(発行年)・著者:Strategies in Trauma and Limb Reconstruction(2013)/Werlinrud JC, Petersen K, Lauritsen J, Larsen S, Schrøder H./ランダム化比較試験(RCT)/エビデンスレベルII

PIP関節の掌側板が傷んで関節が不安定になった患者83名を、2週間の固定を行う保存的な管理のグループと、手術で掌側板を縫い付けるグループに分け、どちらもその後3週間、隣の指とのテーピングを行って比較した研究です。結果として、親指以外の指に起こった単独の不安定な掌側板損傷に対して、最初から手術を行うことは勧められないと結論づけられています。

④ 軽度の突き指に対する、伸縮性包帯での保護とアルミ製副子での固定を比較したランダム化比較試験

Treatment of hyperextension injuries to the PIP joint

掲載誌(発行年)・著者:Journal of Hand Surgery(British and European Volume)(1995)/Thomsen NOB, Petersen MS, Hovgaard C./ランダム化比較試験(RCT)/エビデンスレベルII

軽度(タイプ1)のPIP関節の過伸展損傷の患者39名を、伸縮性のある包帯で隣の指と一緒に保護しながら関節を動かせるグループと、アルミ製の副子で固定するグループに分け、どちらも2週間行って比較した研究です。6ヶ月後の臨床成績に両グループで差は見られず、軽度の突き指では、動かせる余地を残した保護でも固定と同様の経過が期待できる可能性が示されています。

■ なぜ保護と身体面へのアプローチが症状の緩和に役立つのか?

突き指の背景には、関節を支える組織の損傷だけでなく、以下のような身体的な要因が症状の出やすさに影響していると考えられています。

  • 指先から加わった力による、関節を支える靭帯・掌側板などの損傷
  • 受傷後の腫れや炎症が続くことによる関節のこわばり
  • 痛みをかばうことで起こる、手指・手首・前腕の筋肉の過緊張
  • 固定や動かし方が合わないことによる、可動域の低下や再受傷のしやすさ

ただし、上記の論文は主に固定やテーピングの方法を比較した研究であり、徒手療法そのものの効果を直接検証したものではありません。当院では、これらの知見をふまえ、腫れの時期に応じた保護(テーピング・固定)を土台に、手のひらや前腕の筋緊張の緩和と、痛みの出ない範囲での動かし方の指導を組み合わせることで、関節に余計な負担がかからず、動かしやすい状態を整えていきます。

■ 当院の施術の特徴
  • 受傷の状況・腫れ・関節の安定性など、指の状態の丁寧な確認(骨折などが疑われる場合は医療機関をご案内)
  • 隣の指と一緒に保護するテーピングや、状態に応じた固定
  • 手のひら・前腕の筋緊張への丁寧な徒手アプローチ
  • 痛みの出ない範囲での関節の動かし方の指導と、スポーツ・仕事への復帰時期、再受傷を防ぐテーピングや手の使い方のご提案
■ 医療機関での検査と併せて、身体面からのサポートを

指の変形がある、指先を自分の力で伸ばせない、強い腫れや内出血がある、激しい痛みやしびれがある場合は、まず整形外科等の医療機関での検査を受けていただくことが大切です。そのうえで、受傷後の保護の仕方や、手の使い方、動かし方を整えることは、腫れやこわばりと付き合いながら、スポーツや仕事、日常生活に戻っていくための助けになり得ます。「早く復帰したい」「再び突き指をしたくない」という方は、お一人で抱え込まずにご相談ください。

  • 変形や強い腫れ、指先が伸ばせないなどの症状がある突き指は、まず医療機関での検査が基本となる
  • 骨折を伴わない突き指では、隣の指と一緒に保護する方法とアルミ副子での固定で、成績に大きな差がなかったとする研究が報告されている
  • 受傷直後からの適切な保護と、その後の手指・前腕への徒手アプローチ+動かし方の見直しの組み合わせが、こわばりや再受傷の予防に役立つ可能性がある

突き指の腫れや、指の曲げ伸ばしの痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。