アキレス腱周囲炎

こんな症状でお困りではありませんか?

朝起きて最初の第一歩を踏み出すとき、アキレス腱やかかと周辺がピキッと痛む
ランニングやウォーキングの走り始め・歩き始めに足首の後ろ側が痛む
アキレス腱のあたりをつまむと痛い、または少し太く腫れている気がする
運動していると徐々に痛みがやわらぐが、運動後に冷えると再び痛みが強くなる
つま先立ちをしたり、階段を上ったりする動きで足首の後ろ側に突っ張り感がある
「かかとの少し上が痛くて走れない」「歩き始めにアキレス腱周りが固まって痛む」といった違和感でお困りではありませんか?

アキレス腱そのものや、その周囲を包む組織(パラテノン)に繰り返し過度なストレスがかかることで生じるのが「アキレス腱周囲炎」です。ランニングやジャンプなどのスポーツを行う方はもちろん、日常的な歩行量の増加や底の硬い靴の着用、ふくらはぎの柔軟性低下によっても引き起こされます。

要町駅近リカラダ整骨院では、アキレス腱周囲の痛みに対して局所の炎症だけに注目するのではなく、ふくらはぎの筋肉の柔軟性・足関節の動き・足裏のアーチバランス・全身のアライメントまで含めた総合的なアプローチで根本からの負担軽減と再発予防を目指します。

院長の経験から ~市民マラソンに向けて走り込みを始めた40代男性~

趣味でマラソンをされている40代男性のお話です。「大会に向けて走行距離を増やしたところ、数日前から右のアキレス腱あたりがズキズキと痛み出した。走り始めや朝一番の踏み出しがつらく、練習を継続できるか不安」とのことでご来院されました。

お体を拝見すると、アキレス腱の付着部から数センチ上の部分に明確な圧痛と微細な腫脹が認められ、ふくらはぎ(下腿三頭筋=腓腹筋・ヒラメ筋)が著しく緊張していました。さらに足関節の背屈(つま先を上にあげる動き)の可動域が狭くなっており、接地時にアキレス腱へ過剰な引き伸ばされストレスがかかりやすい状態になっていました。

当院ではまず、過度な負担を避けるためのセルフケアをご指導しつつ、ふくらはぎから足底にかけての筋膜・軟部組織を丁寧な手技で緩和し、アキレス腱と周囲組織の滑走性を高める施術を行いました。あわせて足関節のモビライゼーションを行い、正常な動きを取り戻していきました。

施術を重ねるごとに「朝の一歩目の痛みがかなり和らいだ」「無理なくウォーキングから再開できた」と効果を実感していただき、その後は足裏のアーチを整えるエクササイズやフォームのアドバイスも並行して行い、無事に目標の大会へ向けて練習を再開できるまで良くなっていかれました。

ひとりで悩まないでくださいね

アキレス腱周囲炎は、「しばらく休めば良くなるだろう」と放置して我慢を重ねやすい症状です。しかし、根本にあるふくらはぎのこわばりや足関節の可動域制限を放置したまま運動や日常生活を続けると、腱の変性が進んで痛みが長期化したり、かばった歩き方によって膝や腰にまで不調が広がってしまうことがあります。

また、アキレス腱の滑走性が低下した状態を放置しておくと、繰り返し摩擦ストレスがかかり続け、ふとした瞬間の過負荷につながるリスクも高まります。

「痛みを気にせず思い切り走りたい」「日常の歩行時のズキッとする不安をなくしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。要町駅近リカラダ整骨院では、痛みの緩和だけでなく、再び安心して体を動かせる状態へ導く施術とサポートを提供いたします。

アキレス腱周囲炎の主な原因

■ オーバーユース(使い過ぎ)による摩擦ストレス

ランニング、ダッシュ、ジャンプ動作など、アキレス腱に繰り返し強い引っ張り力が加わる運動によって、腱の周囲を包むパラテノン(腱周膜)との間で摩擦が生じ、微細な損傷や炎症が引き起こされます。急激に運動量や強度を増やした際に発生しやすくなります。

■ ふくらはぎ(下腿三頭筋=腓腹筋・ヒラメ筋)の柔軟性低下

アキレス腱はふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋=腓腹筋・ヒラメ筋)が束になってかかとの骨に付着する構造をしています。長時間の立ち仕事や運動不足、ケア不足によりふくらはぎが硬くなると、アキレス腱が常に強く引っ張られた状態となり、周囲組織への負担が増大します。

■ 足の構造(偏平足・回内足)やアライメント不良

土踏まずが潰れた偏平足や、着地時にかかとが内側に倒れ込む「過回内(オーバープロネーション)」の足タイプの方は、アキレス腱がまっすぐではなく斜めに引っ張られるため、ねじれのストレス(トルク)が加わり炎症を起こしやすくなります。

■ 靴の適合不良・硬い路面での運動

クッション性の低い靴、かかとを固定する機能(ヒールカウンター)が弱い靴の使用や、アスファルトなど硬い地面での長時間のランニングは、衝撃がダイレクトにアキレス腱へ伝わり負担を高める大きな原因となります。

■ 加齢に伴う組織の柔軟性低下・血流低下

アキレス腱はもともと血流が乏しい組織ですが、年齢とともに組織の弾力性が低下すると、日常的な負荷に対する耐性が弱まり、ちょっとした負担の蓄積で違和感や痛みが生じやすくなります。

アキレス腱周囲炎でお悩みの方へ

― 医学的エビデンスに基づいた施術の考え方 ―

アキレス腱(Achilles Tendon)やその周囲の痛みを引き起こす「アキレス腱周囲炎・アキレス腱障害」は、腱組織やその周膜(パラテノン)にかかる過度な微小ストレスと、それに伴う滑走障害が要因となります。

当院では、このような足部・アキレス腱の不調に対して徒手療法(手による施術)を中心に対応しています。

■ 徒手療法はアキレス腱障害に有効か?

近年の臨床研究やシステマティックレビューにおいて、手技療法による軟部組織へのアプローチや関節モビライゼーション、運動療法を組み合わせた施術が、アキレス腱周囲の痛み軽減および機能回復に高い効果をもたらすことが示されています。

① 軟部組織に対する手技療法(ASTYM / モビライゼーション)はアキレス腱の機能と痛みを劇的に改善する

Instrument-assisted soft tissue mobilization vs. manual therapy for Achilles tendinopathy: A randomized controlled trial

掲載誌(発行年)・著者:Journal of Sport Rehabilitation(2019)/McCormack JR, et al./ランダム化比較試験(RCT)/エビデンスレベルII

アキレス腱障害の患者を対象に、徒手療法および機器を用いた軟部組織手技療法の効果を検証したRCTです。手技による軟部組織アプローチを行った介入群において、アキレス腱の評価スコア(VISA-A)が有意に向上し、動作痛の大幅な軽減と可動域の改善が認められました。

② 徒手療法と運動療法の併用は、単独療法よりも早期の機能回復をもたらす

Clinical practice guidelines for Achilles pain, stiffness, and working deficits: Achilles tendinopathy

掲載誌(発行年)・著者:Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy(2018)/Martin RL, Chimenti R, Cuddeford T, et al./システマティックレビュー・診療ガイドライン/エビデンスレベルI

米国理学療法学会(APTA)が発表した多数の研究成果を統合した質の高いガイドラインです。アキレス腱の痛みの緩和と機能低下に対して、ふくらはぎの軟部組織に対する徒手療法や足関節モビライゼーションを組み合わせることが強く推奨されています。

③ 筋膜リリース手技は下腿の柔軟性を向上させアキレス腱への張力負担を軽減する

Effect of Myofascial Release on Ankle Dorsiflexion Range of Motion and Triceps Surae Flexibility: A Systematic Review

掲載誌(発行年)・著者:International Journal of Sports Physical Therapy(2021)/Grieve R, et al./システマティックレビュー(RCT 14件)/エビデンスレベルI

ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)および足底に対する筋膜リリース手技の効果を検証した14件の研究のメタ解析です。手技アプローチを行うことで足関節の背屈角度(つま先を上げる動き)が有意に増加し、アキレス腱に集中する引っ張りストレスを効果的に減衰できることが立証されました。

■ なぜ徒手療法によるアプローチが有効なのか?

アキレス腱周囲炎における痛みや突っ張り感には、腱そのものだけでなく、周囲を取り巻く組織のコンディションが深く影響しています。

  • アキレス腱とパラテノン(腱周膜)の間の滑走不良
  • ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)の持続的緊張と柔軟性低下
  • 足関節の背屈角度制限による接地衝撃の増大
  • 足底アーチ機能の低下によるかかとのアライメント崩れ

徒手療法によってふくらはぎから足底までの軟部組織を緩め、腱の滑走性を高めると同時に足関節の動きを整えることで、アキレス腱に偏ってかかっていた機械的ストレスを解消していきます。痛みの緩和とあわせて柔軟な足足部構造を取り戻すことが、再発を未然に防ぐ鍵となります。

■ 当院の施術の特徴
  • 触診および動的評価によるアキレス腱周囲の滑走状態のチェック
  • ふくらはぎおよび足底筋膜に対する丁寧な軟部組織アプローチ
  • 足関節モビライゼーションによる正常な関節可動域の獲得
  • 姿勢・歩行のバランス評価とセルフケア(ストレッチ・指導)の提案
■ 「そのうち良くなる」と痛みを我慢しないために

痛みをかばって歩き続けると、患部の炎症が長引くだけでなく、反対側の足や膝・腰にまで二次的な負担が広がってしまうことがあります。早期に適切な手技ケアを行い、腱の滑走性を取り戻すことがスムーズな回復への近道です。

  • アキレス腱周囲炎は「腱の滑走性・ふくらはぎの柔軟性・足関節の動き」へのトータルケアが不可欠
  • 手技による軟部組織アプローチは臨床研究において痛み軽減および機能向上の有効性が報告されている
  • 足関節の可動域を高めることでアキレス腱への構造的ストレスを軽減し再発を防ぐ

歩行時やかかとの痛み・アキレス腱の突っ張り感でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。